日別アーカイブ: 2005年4月5日

指示の下ろし方

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 先日、新入社員の女の子に、ある企画を考えてもらう仕事を頼みました。
 その後、「チェックお願いします」と出来上がった資料を持ってきたのですが、それを見たときに「あっ指示の仕方はこれじゃダメなんだ」とすぐに痛感。大筋で間違っていないのですが、もっと仕事の大局を掴ませてあげないと考えるための情報が足りないんです。これは指示側にいた私のミス!

 もし徒競走がいったい何メートル走るか事前にわからないレースだったら、例えオリンピック選手でもレース途中でボロボロになるに決まってます。
 人間って、地図のような道具に頼って客観的に道のりの全貌を把握して、いまの自分の居場所を掴んでおきたいというような気持ちを持っているところがあると思うんです。飛行機の窓側に座りたい気持ちやクルマに高価なナビが欲しい気持ちも、こんな心理から来るのかもしれません。

 やはり、今の居場所を正確に掴むことから、安心して先を見通した正しい判断や見解を生むのだと思うし、全貌を知らせないで部分的なところだけを優秀に作れ、と言うほうが間違ってるわけです。

 もう一度指示し直しましたところ「あっ、そういうことなんですね」って感じで彼女も明らかに仕事の目的性や要求レベルを掴み直したようです。部下にとっての良い仕事として、それが成果や実力につながるように指示をおろせないのは上司の能力不足なんだろうな。気を付けないと。