開業間もないある飲食店のことを取り上げたテレビ取材番組を見ました。「毎日新しいお客様がどんどん訪れています」と店主の方が言っていました。私はたまたまこの店をリサーチしたばかり。
私としては、商品力やサービスにもあまり良い評価はできなかったのですが、まぁ、テレビなので商品についても良い店ぶりをアナウンスしています。主観の言えないレポーターの仕事もたいへんだろうね。
この「毎日新しいお客様がどんどん訪れています」というのが、実は厄介なんだけど、これが本当だとしたら、ただちにお客様の満足度を調べた方がいいです。新規客を獲りながら利用経験客を失っていくのが、事業立ち上がり時の失敗パターン。オープン間もない店舗はこの一過性の繁盛状態に油断をして、不評宣伝効果の影響も相まって、商圏ユーザーを採り尽くす前に、急速な業績低下に見舞われることが多いんです。
経営者のほとんどはこういうことを予測していて、自社の商品力やサービスに磨きをかけていこうとするはずなので、もう少し経ったら、もう一度このお店に行ってみます。競合店分析などのリサーチは時間を置いて2回行ったほうが良い、というのが持論。問題発見力や改善力、伸び率という力がある店舗は、真に強いからです。