仙台国分町でクライアントさんと待ち合わせ。約束の時間までちょっと空きがあってお腹も空いていたので、この界隈の人気ラーメン店としていつもトップクラスに挙げられる「元祖・支那そば家」さんに行ってみました。
夕方の時刻だったので客は少なかったのですが、3人のスタッフが黙々と働いています。声を掛け合わなくてもちゃんと機能しているチームワーク。客に驕(おご)ることのない自然体の仕事。一見ぶっきらぼうな言葉なんだけど失礼に感じない気持ち良さ。なんか不思議だけどこのバランスに惹かれます。
支那そばと呼ばせるこの商品も、旨味のあるすっきりとした醤油味のスープに細麺が合っていて、とても美味しい。
デザインの仕事と料理は似ているところがあるので、ついつい飲食業界を観察しています。お客様の心を捉えるための、企画や準備、下ごしらえなどは、とてもたいへんだけど、それが食べられるのは瞬間の出来事です。最後に「美味しかった」と評価していただくことで初めて、やっとその前工程が報われます。
メーカーの仕事だって、販売というマーケットの消費接点で成立しないなら、研究も製造・生産も報われません。
メーカーにもなれて消費接点にも携われるこの小さな飲食店業は「直販機能付きメーカー」と言えます。コンパクトな商売なのにマスプロダクトに負けないくらいの迫力があって、感心させられることが多いです。
帰り際に「ごちそうさまでした」とお礼を言うと、いい笑顔を返してくれました。