好きな彼女につくってもらった料理だったり、母親の手料理だったら理屈じゃなく、「美味しい」ということになるでしょう。
私はデザイン開発においては、けっこうセオリーを重視して論理的にデザインのあるべきカタチを決めていくタイプなのですが、こういった理屈ではない部分、つまり人間が五感で捉えるような部分も大いに肯定していて、とても重要に考えています。
「根拠なき賭け」はダメですけど、「根拠ある賭け」の水準になっているのであれば、やってみる価値は高いと言えます。それで予想以上の効果が出るときも多々ありますから、デザインの奥深さをあらためて認識することも多いです。
デザイナーも料理人も、知識やノウハウ、経験だけに頼りすぎたような「頭でっかち」ではダメなんですが、論理性や考え方がともなわない「主体性無き頭」も困りモノです。粘土みたいに可変する状態や固さがBESTかもしれません。
それにしても、自分で作るチャーハンは、まったく上達しません。プロが作り出すあのチャーハンの味がなぜ再現できないんでしょう? …見た目はいい線いってるんだけど、味に対するイマジネーションの頭がカチコチなんだろうね。