社長のしごと目」カテゴリーアーカイブ

人間の耳ってとてもすごいんです

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 前職のときの話し。 会社の先輩に 「録音した会議内容を議事にしておけ」 と言われたので、レコーダーを何度も再生しながら、資料化していきました。

 そのときに思ったんです。 「人間の耳ってすごいな」 って。 再生してみると分かるんですが、関係ない声や雑音がひどいことになっているんです。 でもその場の会議に居合わせていた自分には、こんな関係ない声や雑音までは聞こえてなかったわけ。

 これは 「聞き選ぶチカラ」。 ガヤガヤの中でも、必要な音や声だけを入力して、理解・判断に使っていくチカラです。 ところがレコーダーにはこういう能力がないので、そこにある音なら何でも構わず録ってしまう。

 人ってすごい能力を持っているのに、自分に何かを言ってくれる人の話しを聞くことができない人もいるからねぇ(笑)。 もったいないことです。

新しい道が拓けるチャンスなのに

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 会社には何人も上司や先輩がいます。 で、だいたい同じことを言わないから、「いったい誰の言うことを聞けばいいんだ」 なんてことになる。

 でも実は、”人事がよく出来ている” 場合でも、同じことが起こります。 上司や先輩がみんな同じことを言うんじゃなくて、みんなが視点の違ったことを言うわけでしょ。 経営的に見たら、事業の判断に大きな幅を持つことになるし、水平垂直の両方で思考摩擦が効くので、判断レベルが高いものに出来ていることも多いんです。

 「上がみんないつも同じことを言う」 なんて会社なら、未来は窄んでいきます、きっと(笑)。 どの上司や先輩が言っていることも 「それぞれに正しいのだろう」 と見直してみると、新しい道が拓けたりします。

 …なかには、そうじゃない会社(上司)もあるだろうけどね(^^;。 自分の ”眼” と ”ココロ” で、しっかりと見極めてください(笑)。

外と内はつながっている

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 初めて会社に入って、初めて上司と同行打ち合わせ。 出掛けに、仲間が曲がったネクタイを指摘してくれ、先輩が名刺入れとバッグを貸してくれました。 「靴がみすぼらしい」 と、上司がお古ですが格好いい革靴をくれました。

 即席でしたが、周りの人たちが立派な 「見た目」 をつくってくれたおかげで、自分も会社も大きな恥をかかずに済みました。 格好悪い話しですが、こんな社会人スタートです(^^;。

 インクレイブにも多くの採用応募者が訪れますが、みなさん 「オシャレ」 です。 自分なんて、ウルトラ無頓着だった(←今もだけど)。 でもね、反面 「意(想い)が低いなぁ」 という子が目立つ。 ここは負けてないな。 「損はさせません」 なんて、面接官に平気で言ってました(笑)。

 まぁ、どっちもベストではないでしょう。 外と内。 これはつながっているものです。 バランスがいい ”自分らしさ” を目指していかないとね。

時間と約束とお付き合いのこと

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 来訪でも往訪でも、約束時間に常習的に遅れる会社があるでしょ(笑)。 決まって 「遅くなってすみません」。 そう 「思っている」 なら遅れないものです。

 いろいろあるにしても、ひとつにはその会社の体質や思想が現れている、ということがあります。 「これには狙いがある」 なんて言うなら、もう論外(^^;。 約束した時間は、相手に確保してもらっているものなので、自分勝手でそれを損失させていいはずがありません。

 経営にとっての ”時間” は、どれだけ貴重なものか。 「Win×Win」 の取引関係を目指すなかに、こういう考え方や姿勢を用いない会社(人)とは、取り引きをしません。 無理して付き合っても、大事なところで必ずズレる。 上手にそのお取り引きは、離します。

 だからこそ、その逆には注意です。 約束と時間とお付き合いの在り方。 自社がまず出来ていないと話しにならないこと、だと思っています。

育成は2つのレベルで考える

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 「優秀なドライバー」 を育てようとするとき、これを2つのレベルで考えます。

 第1レベルは、「自分の命と同時に相手の命を尊重する」という基礎倫理。 第2レベルは、「どうすれば安全で上手な運転ができるか」 という具体場面に対応するための技能です。

 管理者やリーダーは、とかく第2レベルの ”管理” や ”仕掛け” に終始しがちですが、これは間違いです。 「命なんて大事ではない」 という人にいくら具体教育(OCT&OJT)をしたところで、無理であり無駄だからです。 人材育成の多くは、ここのポイントで失敗しやすいもの。

 第1レベルの教育センスがない管理者に任せると、いい部下は育ってきません。 自分都合に陥り、部下の未来を軽視している証拠でもある。 部下からも見抜かれます。 いい運転が出来るヒトは 「テクニック」 の前に、「ココロ」がまず優れている。 大切な部下を持ったら、参考にしてみてください。

「真ん中」から考え始めるといい

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 会社に入りたてのころは会議に参加させてもらっても、書記係です(笑)。

 ホワイトボード前に立たされて 「しっかりとまとめていってね」 と初めて言われたときは、気を失いそうになりましたが、とにかく挑戦。 「ずいぶん字が汚いなぁ」 は予想どおり(^^;。 一番びっくりしたのが 「真ん中から書き始めなさい」 と言われたことでした。

 左上から書いていくのが常識でしょ。 「なんで真ん中なんだろう」 という顔をしていると、「書き始めたことがいつも思考のスタートだと思うな」 と。 実際に、真ん中に書いたことから 「下」 や 「右」 に展開していくことは当然でしたが、「上」 や 「左」 にも考え方が伸びていき、想像もしていなかったような判断レベルが現れていく。 マジックを見ているみたいな衝撃。

 以来、この思考開発法を身につけてきました。 先輩たちの チャンスメイク にも感謝。 何でも 「真ん中から考えはじめる」 と、いいです。

コーヒーとアンパンを食べながら

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 20代のときの話しですが、ボーナス支給日の面談で伝えられた仕事の評価などに納得ができなくて、「このボーナスは要らない」 と言って返そうとしたことが 3回くらいあります。 いま思うとメチャクチャな話しですね(^^;。

 自分のやっている仕事が どんなふうに社内やお客様に役立ち、評価されて、これからどう発展させていけばいいのか。 「評価」と「課題」と「ボーナス」の合点を知りたいわけ。

 会社の仕事は、その事業方針上に沿ったところで能力発揮できていることが大事でしょ。 額の多少そのものではありません。 給与や賞与は、自分の大切な 「評価尺度」 のひとつ。 そうやって、会社といっしょになって自分の納得した給与水準をつくってきたんだと思います。

 みんなと一体で歩み、みんなにとっても、そういう 「給与」 にしてあげないといけない。 そんなことを思いながら、ひとり会社で朝ご飯(^^;。