社長のしごと目」カテゴリーアーカイブ

パソコン、捨てればいいのに

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 人には 「一覧的把握能力」 というのがあります。 人が持つ視野確度は約20度。 脳の力では、視点を動かさずに一覧処理(把握と理解)できる限界&ベスト寸法が 「A4サイズ」。

 前職時代の会社では、A4で 「1枚ベスト」 ということが提唱されていて、資料が多いと 「1枚にしろ」 と返されました。 報告するときも、「10秒で言ったらどうなんだ」 と、整理が利いていない点が指摘されます。

 教えられたのは、「思考をまとめよ」 や 「要点を見極めろ」 ということだったと思う。 同時に、意志力も必然的に試され、鍛えられていきます。

 という意味で、パソコンは危ない。 画面の上下左右やその奥に、いくらでもページが作れて、思考は自在に逃げられます。 「データ」という成果物に丸めてさらに逃げられる(笑)。 思考整理能力が甘い仕事を見ると 「パソコン、捨てればいいのに」 と思う。 当時の自分ですね(^^;。

会社運営はスポーツと似ている

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 オークションで 「ドカベン(水島新司)」 を、”全巻買い” しました(笑)。

 社員たちと仕事の話しをするとき、私はよくスポーツのことを ”たとえ” に使います。 目的を共した仲間が集って、掲げた目標に向かっていく幾多のプロセスを持っています。 勝ちよりも負けることの方が実は多くて、負けないと勝つことに近づけなかったりする。

  野球なら 「全員が4番バッターに成っても勝てるわけではない」 とか、サッカーなら 「ボールを持っていない人の仕事が大事」 とか。 その構造や原則が、組織や仕事のことと よく似ているでしょ。

 ”みんなが金太郎飴” みたいな ”人の集まり” をつくっても、良い会社には成りません。 ひとり一人の持つ個性や持ち味を尊重して、その能力を活かし合うことが大事だと思っています。 …読み終わったら 「20世紀少年(浦沢直樹)」 の全巻買いが次の目標です(^^;。

優秀になりたいなら暇になる

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 同僚とふたり 「博多 一風堂」 へ。 忙しそうなみんなを誘うのも悪く、仕方ないので二人だけで来ました(笑)。

 そういえば、先輩によく言われました。 「仕事が出来るようになりたいなら暇になれ」 って。 もちろん 「は?」 でしたよ。 「無理に決まっている」 と思って、まじめに捉えなかったので何年間も進歩のない仕事を続けてしまった。

 この言葉の真意を深く考えていけば、どんな仕事を目指すべきなのか、よく分かってきます。 いまのみんなにも当てはまるところはある。 「会社が何とかしてよ」 なんて思うかもしれませんが、その仕事品質へのこだわりや上昇意欲は、自分のために在って、自分にしか戻ってきません。 結局、仕事ってどこまでいっても自分のためにできないとダメなんです。

 「暇(=時限前倒し)」 を目指すと、仕事には必要な無理が生じて、改革や独創の視点を入れざるを得ない。 時短や定時退社を目指す基本軸はここ。 応用度が高い最強の能力資産が生まれる道です。

5年かかることもあります

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 5年前、ある人に入社を誘って断られた、ということがありました。 このまえ、偶然にもうちの管理職と接点があり、その彼にインクレイブへの入社意志があることが判明。 縁は不思議です。

 数日後に面会。 久しぶりでしたが、違和感ゼロ(笑)。 その後のその時々をどう考えてきたか、そんな話しを一通り聞かせてもらいました。

 ”あのときに入社していたら” という見方もあるのですが、結果的には 「これで良かった」 と思う。 うちにいたら経験できなかったような挑戦を多く積んで、幅と高さのある良質な仕事観を備えてきました。 この5年間の 「インクレイブ」 を外から見てきてくれたことも、大きい。 お互いに 「これはさ、長く付き合っていかないといけないね」 と合致します。

 その翌日、ある世界ブランドメーカーの製品デザインコンペに応募していた彼のところへ、最優秀賞(日本一)の通知があったそうです。 さすが。 そんな彼といっしょに仕事ができます。 5年かかりました(笑)。

いつかは全社員でやってみたい

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 今日は各セクション責任者を対象とした 「半期・政策検討会」 でした。

 上半期実績からの問題抽出と見極め、そして分析。 これを政策へと転換させて、具体アクション計画を決めます。 朝10時から夜9時まで、白熱した議論が続いたので、ヘトヘト(笑)。 でも、実際に成果を出すことが目的ですから、「ここから」 です。

 こういうことは 「いつか全社員でしたいなぁ」 と思っています。 会社の中に 「やらされている」人をつくらない、というのが創業からの運営ポリシー。 全社員が、経営(事業)の持つ目的&目標を理解して、これに沿って持ち味や能力を いきいきと発揮していけるのが理想。 この状態で、個人と会社は 「同時に豊かになっていかないといけない」 と考えています。

 インクレイブに入ったら、会社に使われてはダメ。 全社員にその逆を求め、そういう思考や仕事への取り組み方を奨励していきます。

これがないとPDCAは回せない

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 ある自社事業の推進にあたって、担当管理職が苦労していました。 もともと困難な仕事なんですが、もう何回か失敗している。 たいへんだなぁ(笑)。

 このまえその対策案の相談を受けたのですが、少し私の意向とちがっていたので、ラウンドテーブル式(職制を無くした対等議論)に切り替えて、自由なディスカッションをしてみました。

 所期目的に立ち戻った正しい反省&分析をしていくと、出口はちゃんと見えてきます。 しかし、立ちどころを見失うと、見えるモノも見えないし、分かるモノも分からなくなる。 どんな優秀な人でもこうなります。

 仕事って、所期に描いた 「高精度の設計原図」 を忘れずに持っておくことが、とても大事です。 案の定、ちゃんと自分で気付いたような顔をしたので、また放っておくことにしました(笑)。

下半期、新たな飛躍を期して

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 社長同士での関係性をつくっていけば取引にも繋げやすい面はあります。 関係を多方面に作ることで、売上を創り出す重要なルートのひとつになり、社長の大事な仕事は 「人脈づくり」 なんだ と思っていくかも知れません。

 でも私の場合、”狙っている会社づくり” に、「将来的には阻害要因をつくることになる」 という考えがあったので、これは止めてきました。 性格的にも関心はありませんでしたし(^^;。 実は、これで失敗していくベンチャー(経営者)は多い。 いくつかの理由で、目指したいことへの ”内部的な限界を早める” ことが起きます。

 そういう考え方でここ数年間の会社づくりをしてきた結果なのですが、それは、いろんな場面や機会で 「効果が出てきてるな」 と感じることが多くなってきました。 いい仲間も揃っている。 けっこう楽しみな会社になってきた。

 みんなが目指す会社づくりは、次のレンジに入っていきます。