未知のことや目標の高いことにチャレンジしていけば、そのプロセス上には失敗が必ずと言っていいほど起こります。 これは性質的に必要な失敗です。 ところが、失敗をしている当の本人たちは、失敗したその事象部分だけを経験値に蓄積してしまう傾向が強いように感じます。 経験的に ”失敗のバリエーション” や ”活かし方” を多く持ち合わせていないんですね。
家庭や学校、職場などの社会全体が、失敗を 「させてはいけない・してはいけない」 ような雰囲気になっているせいかも知れません。 こういう人が会社に入ってくると、失敗は嫌なので、「チャレンジはしない方が利口」 という仕事を重ねます。 当然、そういう組織(人の集まり)になる。 受け入れる会社の方に 「必要な失敗を奨励していく風土」 が必要です。
だから、私の仕事のひとつには、失敗がとても避けられそうもないような多様な機会を、ヒトや組織に対して、いつでも的確に仕掛けていく、ということがあると思うんです(笑)。 短期的には利益は取れません。 もちろん、お客さまに迷惑が掛かる失敗はダメです。
それでも、”必要な失敗” が日常的に起こり、これを奨励し 活かしていける企業体質や文化をつくっていく仕事は、一時もサボれません。 思考力で負ける会社にはしたくないですからね。