社長のしごと目」カテゴリーアーカイブ

経費節約へのこだわり

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 会社で財務や総務・経理を担当しているJ.Yさんが、「イオン保険マーケット」というサイトを使って、自動車保険の一括見積もりを行っています。
 社用車の任意保険の見直しにあたって、少しでも条件が良く、しかも安い保険会社を探しているらしい。

 「多少の差なら、どこの保険会社でもいいんじゃない?」と言うと、「ネットで絞り込んだ上で、さらに直接電話で詰めると、かなり安く契約できます」 だって。

 他人事のように、「どこでもいいんじゃない?」なんて言ってしまったことを反省します。こういう担当者のおかげで、無駄のない最適な経営が出来ているんです。こうした経費節約にこだわる気持ちをもった仕事の積み重ねが、経営面・財務面にも、たいへんな好効果をもたらしているのは間違いありません。

 実際に、「どこの会社でもいいんじゃない?」 と私が言った段階での見積もりから、最終的には、2万円近くも安い費用で契約できることになったんです。
 …やっぱり、その部門の専門担当者はすごいです。 お金を使う部門の人も、こういう管理部門の支えや努力があることを、いつも認識して、お金を使わないとね。 私自身も、もっと経費意識を高めないといけないです…。

休日に競合店調査。。。

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 あるクライアント様のウェブサイト企画を考えていて、やっとデザインコンセプトや設計方針が見えてきたのですが、なにか足りません。
 「あっ、近所の競合店を見てなかった」。こういう忘れ物は危ない危ない。やはり、現場の商売があってのウェブです。

 休みの日を使って、競合店と考えられる店舗のサービスや商品を体験してみました。お客様の気持ちになることも大事ですが、居合わせたお客様の声にも聞き耳を立てます。あとは、戦力分析。下記のようなポイントで飲食店の実力を測っていくのが基本です(だと思う)。

▼主なチェックポイント
 ・クォリティマッチ(素材・品質・味・レベル等)
 ・顧客層マッチ(世代などのターゲット)
 ・ボリュームマッチ(量的満足度)
 ・価格マッチ(価格納得性)
 ・用途マッチ(日常性やテイクアウト等)
 ・クリンリネスマッチ(清潔感など)
 ・感覚的マッチ(好き嫌い・デザイン等)
 ・人材力マッチ(第一印象・接客力など)
 ・アイテムマッチ(バリエーションなど)
 ・損得比較マッチ(他店比較・割安感)
 ・付加価値マッチ(プレゼントや利用価値観)
 ・販促マッチ(持ち帰り媒体・会員管理等)
 ・独自性マッチ(差別化力・独自性・競争力)
 ・売場力マッチ(品揃え・ディスプレイ・POP等)
 ・立地力マッチ(立地・物件・周辺集客力等)
 ・その他(年商予測や客数・客単価予測など)

以上、私的なモノサシで恐縮なのですが、ご紹介しておきます。これらを掴まずしては、効果が上がり戦えるウェブサイトの在り方は決定できません。

アンテナが高い人と低い人

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 自宅に、パワープランズのグループ会社で活躍する代表取締役社長のT.Yさん(33歳)と取締役のE.Kさん(33歳)がやってきました。
 先日依頼していた案件のシステム開発に関する資料を作ってきてくれました。これがまぁ、よく出来ていて感心です。

 私なんて、数枚のワープロ資料を渡して、「これをなんとかウェブ事業が出来る水準にまとめ直してもらいたい」、なんて感じで放り投げてきただけ。この乱暴なトスを、ユーザーの使い勝手や将来的な発展性も含めて、高い精度の企画にしてくれたので、とても助かります。

 日頃から専門的視野に立った人たちに、こういう情報を扱わせると、とたんに血が通いだし肉付けが整ってきます。やはり、ウェブビジネスを探求する貪欲さやアイデアの引き出しの多さが、圧倒的に高い証拠だと思うんです。

 世の中にはすごい仕事をする人は多いのですが、出来ない人のほとんどは、自分で「限界だと思いこんでいる」だけで、実際には「やってない」だけなのかも知れません。
 天才という類の人種は別でしょうけど、早くて精度が高い仕事が出来る人って、日頃のアンテナの高さが、一般人とはぜんぜん違うものなんでしょうね。

粘土みたいな頭が理想

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 好きな彼女につくってもらった料理だったり、母親の手料理だったら理屈じゃなく、「美味しい」ということになるでしょう。

 私はデザイン開発においては、けっこうセオリーを重視して論理的にデザインのあるべきカタチを決めていくタイプなのですが、こういった理屈ではない部分、つまり人間が五感で捉えるような部分も大いに肯定していて、とても重要に考えています。

 「根拠なき賭け」はダメですけど、「根拠ある賭け」の水準になっているのであれば、やってみる価値は高いと言えます。それで予想以上の効果が出るときも多々ありますから、デザインの奥深さをあらためて認識することも多いです。

 デザイナーも料理人も、知識やノウハウ、経験だけに頼りすぎたような「頭でっかち」ではダメなんですが、論理性や考え方がともなわない「主体性無き頭」も困りモノです。粘土みたいに可変する状態や固さがBESTかもしれません。

 それにしても、自分で作るチャーハンは、まったく上達しません。プロが作り出すあのチャーハンの味がなぜ再現できないんでしょう? …見た目はいい線いってるんだけど、味に対するイマジネーションの頭がカチコチなんだろうね。

「時限2分の1」という挑戦

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 会社に入ったばかりの23、4歳の頃を思い出します。毎回毎回決められた時限が守れずに、その都度あまりに見事?な「言い訳」を連発するので、とうとう先輩が激怒。

 自分では主体性や考えがあるから言っていたつもりだったんですが、「おまえが使ってる時間は、お客様から預かった時間であり、会社から投資された時間だし、上司からもらったチャンスなんだ。たまたま手が空いていた人にまわった仕事ではないんだよ」。
 さらに、「出来ないのか、やる気がないのか、どっちかハッキリさせろ!」って。とうぜん「やる気が足りませんでした」って言うしかなく、再度時限を決められ、やっとの思いで仕事を完了。最後まで私から仕事を取り上げなかった先輩だって、上司に何度も頭を下げてくれたに違いありません。

 これで目が覚めました。それ以来、とにかく「ハイ」と受け止めて、難しい要件からも逃げませんでした。
 きつかったですけど、本時限を宣言して、時限2分の1で仕上げる。その評価・修正をもらって、時限4分の3で再度提出。そして残りの4分の1で本時限までに最後の微調整や見直して要件以上の出来映えを目指します。そんな時限管理法を徹底して身につけた時期でした。

 やはり、時限立法で要求を超えた結果を出すのがプロなんですね。こいうい経験が、いまの自分の基礎をつくってくれたと思います。今の「仕事スピード」や「考え方」は、先輩達が叩き込んでくれた私の宝物 (まだまだとても及びませんが)。今度は、先輩側の自分達が、後輩達の宝物にしてあげないと。

「ありがとう」って言えてる?

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 最近、この 「ヨシオトオルが行く」 をご覧になっている方から、会社にウェブサイト構築の業務依頼をいただきました。
 個人ブログ経由でのご依頼、心から恐縮してしまいます。

 コーポレートサイト経由でお仕事をいただく場合とはちがう緊張感があります。やはり、相手に対して顔出し&実名出しのブログ経由ですから、自分が営業担当者になっているようなものでしょ、窓口としての責任も重大。 - 効果のあがるサイトが提供できるようがんばろう!

 会社ってある程度大きくなってくると、自分の仕事はどんどん思考業務が中心になってきて、現場は社員達に任せる結果になり、どうしてもクライアント様の顔が見えにくくなってきます。
 側面的ではあるものの消費接点の改革に関連した仕事をしているのに、クライアント様はおろか消費者の顔が見えなくなるのは、ある意味とても危ない。

 そんな考えもあって、たまには個人のお客様の名刺やハガキの納品で接客カウンターに立つことがあります。1,500円程度のお会計ですが、心から「ありがとうございました」と言えてるだろうか? 「またご利用下さい」と発した自分は表面的に言ってないか?
 そんなことを自己チェックする場面でもあります。消費接点の現場を低く見たり、心からの言葉が出なくなったら、社長であるべきではないと思います。

数字に強くなろう

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 自社製品やサービスのシェアが上がっていても、売上前年比は下がっているなんてことは、いくらでも起こります。

 数字って部分だけに注視すると全貌が見渡せず、その後の判断まで間違うことになるので、怖いファクターです。

 低迷する市場の消費時流を読んで行くには、どんな部署の人間も数字に強くないといけない時代だと思います。制作会社であるパワープランズだって同じで、デザイナーやシステムエンジニアはその道に特化したエキスパートであるべきだろうけど、その時々に合った能力要件をつねに求めていかないと、結局は本人達を不幸にしてしまうでしょう。

 制作会社の生命線が「デザインセンス」や「出来映え」だけだった時代はとっくに終わってる。キレイなチラシが作れても、ステキなホームページが作れても、それだけならやがて潰れる。
 フリーランスや関連業種企業の方からの業務提携依頼のような話は多くて有り難いのですが、「…お付き合いは難しいなぁ」というところが多いのも事実(生意気ですみません)。悲しいことだけど今後ますます制作会社やフリーランスの淘汰は進んでいくんだろうなぁ。

 差別化しやすいワケだからチャンスでもあるんだけど、もちろん我がパワープランズも油断大敵です。大手広告代理店並みの真似事なんて興味はありませんが、自分たちらしく独自の制作眼・開発眼というのを磨いていかないとね。