社長のしごと目」カテゴリーアーカイブ

メンバーの退社によせて

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 本人も悔しかっただろうけど、パワープランズの創業期から会社づくりの一翼を担ってきてもらった女子社員が健康上の理由で先日退社することに。

 企業内のヒトって居なくなるとその役割の大きさが浮き彫りになるのは皮肉なところです。予測はしていましたが、彼女のあとを引き継ぐメンバーはあらためてその重責に気づかされるわけです。

 たとえ社内であっても前方作業者にとって後方作業者はたいせつなお客様。会社の中の「ヒト」と「ヒト」って、いつでもこんなふうに繋がっているものだと思うんです。仕事はただ迅速に決められた範囲でこなせば良いものではなく、常に後方作業者のことを考えた気配りやセンスがともなっていた方が、仕事は楽しいし、ヒトも会社も質良く育ちます。
 こういうことが分かり出来る仲間が退社してしまったわけですから、パワープランズにとっては大きな損失。だけど、彼女の健康(命)に比べたら、極めて小さなこと。私自身にも言い聞かせての決断です。

 離れたとしても、会社の仲間や友だち、身内の方など、自分を活かし生かし合ってくれた人たちに感謝して、今ある自分を大切にしていってほしいものです。
 私たちがあなたに感謝しているのと同じようにね。- いままでありがとう、感謝の言葉しかありません。

※写真は、最終日に彼女からもらった「はんじゅくチーズ」
 ・大正堂(和・洋菓子とパン)/宮城県志田郡三本木町北町20
 ・TEL(0229)52-3039/URL www2j.biglobe.ne.jp/~kasi/
 →とっても美味しかったです、みなさんにもオススメ!

キッカケは社員の進言

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 「マルチプレーヤーではなくエキスパートを育てないといけないと思います…」。昨年、ある社員との定期面談の席で、こんなことを進言されました。その納得の根拠もしっかりと聞けた。

 自分では気が付かないでやってきたことに、客観性をもたらしてくれるヒトが社内に居てくれるというのは、ほんとうに有り難いことです。「これからはそんな保守姿勢ではダメですよ、吉尾さん」ということを、うまいこと言ってくれたんだと思います。

 収益規模が十分ではない発展期の会社は、さまざまな不安定要素を持ちながら進みますので、出来るだけ多くのスタッフが直接的な売上生産を上げる部分をもっておいた方が、経営の安全性・安定感が増す分、リスクを低くしておけます。まぁ、この考え方が「全員マルチプレーヤー」方針だけではダメ、と指摘してくれた部分なのだと思います。

 私はこの指摘をずいぶんと長いこと考え続けて、この4月の人事や営業政策、拠点体制と機能の見直し等を決めました。
 それは、「そろそろみんなで新しいステップに踏み込みましょう」という後押しの意味もあるわけですから、こうなったら社員たちを信じて、自分も思いきった舵取りをするだけ。みんな頼もしくなったものです。

仕事に目覚まし時計!

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 最近、グループ会社から出向でパワープランズに勤務になったT.Kくん(おっ、小室哲哉と同じイニシャル!←べつに意味はないです)。
 その頭の良さと社内外で使われる各種資料の設計・開発能力が買われての異動です。会社の中の異動って、働く環境、業務の分野も変われば、通勤場所も変わってしまうわけで、本人にとってはいろいろ大変なことなんです。ご苦労様だけどよろしくお願いします。

 さてさて、このT.Kくんのデスクの上に、蛍光文字盤の眩しい目覚まし時計を発見。仕事の時限管理用に個人的に使ってるんだって。偉いなぁ。
 そういえば、みんなのデスクを見渡してみると、各自独特の時限管理やToDo管理の方法があるみたいで面白いです。

 仕事って時間軸が働かないモノは、仕事とは呼べないもんね。100枚1,580円の名刺を作るなら10分でデータ版を完成させる。5,000,000円のWEB構築の仕事なら、工数計算に基づいた計画どおりの生産をする。
 やはり、どんなことにも時間軸を取り入れて考える社員から出来上がってくるモノは、要件設定レベル&達成レベルも高いのが共通しています。

 生産部門だけではなく管理部門だって、ひとり一人が、時間の早さも一番&出来上がるモノも一番、という主義でいかないといけません。
 こうなったら、私もT.Kさんに負けないように、もっとすごい派手な「目覚まし時計」置こうかな。(変なところで負けず嫌い・パート2)

メールは重く考える

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 多いときは会社全体で1日数百通にも及ぶメールの送受信業務があります。
 お見積もりの依頼だったり、制作状況の確認だったり、業務提携依頼だったり、就職希望者からのメールもある。いったん走り出してしまった案件ならば、各担当者に対応を任せていくのですが、私の場合、会社に初期コンタクトをとってきたメールには出来る限り目を通し、自分で迅速な返信対応をするようにしています。インターネットメールは、私にとっては大切なマーケティング機会のひとつなんです。

 メールで問い合わせを入れてくるほんとんどのお客様は、会社のホームページを見てきたヒト。この媒体に込めた宣伝戦略やPR方針が、実際にどのように届いていて、どのような反応をもたらしているのか、がわかる場面です。
 何度も別なお客様から繰り返されるような質問が続くなら説明が足りないわけだし、アクセス数の割に、問い合わせが思うようにいただけないなら、問い合わせする期待感や魅力に欠けていて、「この会社に用はない」という判定を与えられているわけです。
 また、ちゃんと回答を出しているはずなのに、いつもそこで止まってしまい、成約に繋がらない、ということなら、返信内容に問題があるか、競合会社の提案が勝ったのでしょう。

 こんなことを数年繰り返していると、インターネットユーザーや業界動向がだんだんと見えてくるものです。もちろん、ホームページという媒体の強味や弱味なんかも、見えてきますから、ホームページの在り方というものがどんどん分かってきます。
 こうして、自社のウェブマスターに成り切る経験を積むことで、クライアント様のサイト企画開発や運営指導にも役立っているという面が多分にあります。

 商用サイトのメール反応や対応は重く考えた方がいいです。

危ない開店後の繁盛状態

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 開業間もないある飲食店のことを取り上げたテレビ取材番組を見ました。「毎日新しいお客様がどんどん訪れています」と店主の方が言っていました。私はたまたまこの店をリサーチしたばかり。
 私としては、商品力やサービスにもあまり良い評価はできなかったのですが、まぁ、テレビなので商品についても良い店ぶりをアナウンスしています。主観の言えないレポーターの仕事もたいへんだろうね。

 この「毎日新しいお客様がどんどん訪れています」というのが、実は厄介なんだけど、これが本当だとしたら、ただちにお客様の満足度を調べた方がいいです。新規客を獲りながら利用経験客を失っていくのが、事業立ち上がり時の失敗パターン。オープン間もない店舗はこの一過性の繁盛状態に油断をして、不評宣伝効果の影響も相まって、商圏ユーザーを採り尽くす前に、急速な業績低下に見舞われることが多いんです。

 経営者のほとんどはこういうことを予測していて、自社の商品力やサービスに磨きをかけていこうとするはずなので、もう少し経ったら、もう一度このお店に行ってみます。競合店分析などのリサーチは時間を置いて2回行ったほうが良い、というのが持論。問題発見力や改善力、伸び率という力がある店舗は、真に強いからです。

指示の下ろし方

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 先日、新入社員の女の子に、ある企画を考えてもらう仕事を頼みました。
 その後、「チェックお願いします」と出来上がった資料を持ってきたのですが、それを見たときに「あっ指示の仕方はこれじゃダメなんだ」とすぐに痛感。大筋で間違っていないのですが、もっと仕事の大局を掴ませてあげないと考えるための情報が足りないんです。これは指示側にいた私のミス!

 もし徒競走がいったい何メートル走るか事前にわからないレースだったら、例えオリンピック選手でもレース途中でボロボロになるに決まってます。
 人間って、地図のような道具に頼って客観的に道のりの全貌を把握して、いまの自分の居場所を掴んでおきたいというような気持ちを持っているところがあると思うんです。飛行機の窓側に座りたい気持ちやクルマに高価なナビが欲しい気持ちも、こんな心理から来るのかもしれません。

 やはり、今の居場所を正確に掴むことから、安心して先を見通した正しい判断や見解を生むのだと思うし、全貌を知らせないで部分的なところだけを優秀に作れ、と言うほうが間違ってるわけです。

 もう一度指示し直しましたところ「あっ、そういうことなんですね」って感じで彼女も明らかに仕事の目的性や要求レベルを掴み直したようです。部下にとっての良い仕事として、それが成果や実力につながるように指示をおろせないのは上司の能力不足なんだろうな。気を付けないと。

売上構造ってカンタン

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売上高の構成要素ってカンタンなんです。メーカーでも卸でも小売りでも何でも基本的には同じで、「売上=実客数×単価×頻度」です。

すべてが2だったら答えは8なのですが、ひとつが3だと答えは12にもなります。頭の良い企画者は【実客数×単価×頻度】をさらに分解していくことで、緻密で正確な営業戦略・施策を考えるので、たいていの場合は成功します。

さてさて、この売上高構成要素を持ったビジネスの中に、ホームページを導入しようとすると、どのようなコンセプトを描き、何を狙って、どんな技術とアイデアを投入をしていけばいいのでしょう。

これを書くと終わらないくらい出てくるので、ホームページのすごいところをひとつだけ言うと「町内」という商圏を「世界」という商圏に変えることを可能にしてしまう媒体である、ということです。(決して大袈裟ではありません)
客数が「2」だったものが「100」にできる可能性がある、ということです。すべてが2だったときの答えは8でした。客数が100だったら、答えは400です。

商売を持っているならホームページは必ず持ったほうがいいです。自信のある商品やサービスをもっと広い商圏のお客様にお届けすることができることを考えるとワクワクです。

ご参考: 「売上」を「アクセス数」に置き換えてサイト戦略を考てみよう。